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2016年度卒業式・学位授与式 華々しく行われる 学部・大学院で1721名が巣立つ 卒業生総数は9万5千名を超える |
2016年度の卒業式・学位授与式が、2017年3月18日(土)、70周年記念館「フレアホール」で華々しく行われました。会場は真新しいスーツ姿の男女学生や着物・袴姿の女子学生で満席となりました。
卒業式は午前10時から経済学部、人間科学部、大学院(経済学研究科、人間科学研究科)、また午後1時から経営学部1・2部、情報社会学部、経営情報学部、大学院(経営学研究科、経営情報研究科)の2回に分けて行われました。卒業生は学部合計で1,669名、大学院修了生が52名の計1,721名で、卒業生・修了生総数は95,313名となりました。
(コ永光俊学長式辞・抜粋)
本学は、2012年に創立80周年を迎え、本日、卒業される学部生が合わせて1,669名、大学院を修了される皆さんが52名、これまでの卒業生と合わせて95,313名、9万5千名を超えています。学部生の皆さんは83期生に当ります。先輩たちからのバトンをしっかり受け取ってほしいと思います。そして、そのバトンには、「大経大プライド」と書かれています。これから社会に出て、大経大の卒業生であることに誇りを持って歩いていっていただきたいと思います。この80年間で時代は大きな転換期を迎えました。果たしてバトンを上手に受け取ることができるだろうか。そして、次に渡すことができるだろうか。
最近、私が経験して、感動したことを二つお話したいと思います。まず、漫画家こうの史代(こうの ふみよ)さんの作品をアニメ映画化した「この世界の片隅に」です。今から70年程前の戦時中、戦後の呉や広島を舞台にして、普通の人々が戦争、そして原爆という社会的な暴力によって、いかに壊され復活していくかを、淡々と、そしてリアルに描いています。命の破壊、生活の破壊、人生の破壊。そんななかでも、たくましく復活していく。そういうストーリーです。私は2回見に行きました。漫画の原作も読みました。とってもいい作品です。是非、読んでいただきたいと思います。
もう一つは、2011年3月11日の東北大震災、福島原発事故というのは恐らく日本の転換点になる出来事であると思います。これに誠実に向き合っている鴻池朋子さんというアート作家がいます。この方の個展「根源的暴力」が新潟で開催されました。「人間がモノを作り、生きていくということは自然に背く行為であり、根源的な暴力である」と言っています。この方の作品で、皮を継ぎ合わせた24メートルにわたる大緞帳には獣、魚、鳥、人の内臓や血管、そして大自然が描かれています。私はこの前で立ちすくみ、1時間、2時間、目をつむったり、歩きながら考えました。今まで私たちが持っていた秩序化された行儀のいい美意識、そういうものが根本から破壊される感じがしました。人生というものを根本的に考え直さなければならない。それくらい2011年3月11日は、我々日本人にとって大きな意味のある日です。是非、考えてほしいと思います。
みなさんは若い感性を持っています。「感動」をいっぱい溜め込んでいってほしい。「感動」を自分の体のなかに溜め込むことが生きる力になると思います。
初代学長の黒正巖博士は、「道理は天地を貫いている」と言われました。これは、社会に出たら、無理が通って、道理が引っ込んでいるように見える。しかし黒正さんは、人の生きるべき道理というのはこの世界を貫いている。これは大経大の卒業生しか言えないオリジナルのオンリーワンの言葉です。是非、これからしんどい時に、この言葉を思い出してください。
(佐藤武司理事長式辞・抜粋)
私は、1964年(昭和39年)、53年前に本学を卒業しました。皆さんの先輩です。皆さんが入学した時に「ご入学、おめでとうございます」というスピーチをしたときは同窓会会長の立場でした。
わが大学は1932年、浪華高等商業学校として産声をあげて85年の歴史を重ねてまいりました。あと15年で100周年を迎えることになります。卒業生も9万5千名を超え、各界で多くの諸先輩が活躍されています。皆さんも将来に向かって頑張ってくれるものと信じています。
世の中、非常に早いスピードで高齢化や地方の過疎化が進んでいます。人口の減少とともに、日本経済は世界経済に振り回される時代です。アメリカのトランプ大統領の一言、二言に右往左往し、イギリスのEU離脱で大騒ぎとなり、最近では中国も難しい局面に立っているというようなニュースも伝わっております。同時に大企業におきましても、東芝の経営危機の問題であるとか、シャープが台湾企業に買収されたとか、これまで予想できなかったような事態に立ち至っております。そのような時代だからこそ、皆さん方の頑張りが日本の将来を支えることになると思っています。自らが考えて行動する能動的な人間になって大学の名声を高めていただきたい。
皆さんは、今日まで大学という守られた枠のなかでの生活でしたが、こらからは、多くの人が生活をかけて働いている社会という環境のなかで頑張ることになります。社会は決して楽しいことばかりではありません。人間関係で悩むこともあるでしょう。いやな仕事にまわされることもあるでしょう。しかし、何事も好き嫌いで選ぶことはできません。そんなときこそ、この大学で学んだ誇りと自信を持って乗り越えてください。卒業しても学校に気楽に遊びに来てください。
皆さんもご存知だと思いますが、わが大学の同窓会組織として「大樟会」という組織があります。支部は、北は北海道から南は九州鹿児島まであります。これからの皆さんの就職先や居住地の近くには必ず大樟会の支部があると思います。是非参加して、多くの先輩達と交流や友情を深めてください。また、毎年11月初旬頃には大学と同窓会が開催するホームカミングデーと大樟会総会が開催されます。これからも是非参加してください。
最後になりますが、社会に出て、仕事や勉学でアドバイスを必要とするとき、悩んだときには、是非、学校に相談にきてください。学部・学科を越えて相談に応じてくれると思います。これこそが、わが大学のブランディング戦略の「つながる力1」の本質であると思います。是非、希望に満ちた明るい社会の建設を目指すとともに、皆さんにとってこれからの人生が素晴らしいものとなりますことを祈念いたします。
終わりに際しまして、今日まで育ててくださったご両親や先生方の恩を忘れず、がんばってください。本日は、ご卒業、誠におめでとうございます。
(田村正晴大樟会会長祝辞・抜粋)
さて、皆さん。これまで何回、卒業式を迎えられたことでしょうか。幼稚園の卒園式から数えてみてください。恐らく、今回が最後の卒業式になります。
リクルート進学総研という情報機関が、大学卒業時の学生満足度調査を実施しています。それによりますと、自分が卒業した大学に満足と答えた人が76%、不満足と答えた人が9%、多くの方が満足と答えています。これは、自分の入った大学が第一志望の大学でなかったとしても、4年間学び、自分と向き合うなかで、確実に成長、変化したことを示していると思います。私は、卒業生がこの大学を出てよかったと思える大学こそ、今後共、持続的に成長できる大学ではないかと思います。大学の評価は入り口で入試業界が決めるものではありません。卒業生が決めるものだと思います。そして、卒業生を通じて社会が大学を評価するものだと思います。
間もなく、皆さんは社会に出て行かれます。そこでは、何かにつけて大阪経済大学の卒業生として評価されることになります。最終学歴とはそういうものだと思います。新聞で社長就任の記事をご覧になったことがあると思います。そこには、必ず、ご本人の名前の後に、最終学歴が書かれています。政治家の選挙公報にも最終学歴が欠かせません。これが社会の作法です。このように最終学歴は皆さんの生い立ちを語るもので、これは生涯、塗り替えること、消すことのできないものです。今や、この看板を背負う卒業生は9万5千名を超え、各地で活躍されています。中国で事業展開している卒業生、フランスで空手道場を開いている卒業生もいます。この多くの卒業生に共通する思いは、この大学を出てよかったということです。
先月、たまたま本学の卒業生であるジャパネットたかたの高田前社長にお会いする機会がありました。新聞記事風に紹介しますと、1971年大阪経済大学経済学部卒業。ジャパネットたかた創業。長崎県出身。68歳。ということになります。彼は日頃から「本学を卒業したことを誇りに思い、大阪経済大学の偏差値はハーバード大学よりも高い」と豪語しています。よりによってハーバード大学と比較するなんて冗談だと思われるかもしれないが、彼は、こう続けます。「私は、この大学を卒業したからジャパネットたかたを創業することができ、今の自分がある。だから、私には大阪経済大学は、ハーバードより良い大学と言えるのです。そして本学を卒業してよかった」と。
大阪経済大学を卒業したことを堂々と語り、誇ることのできる社会人を目指してください。皆さんが、この大学を卒業してよかったと心から思えるのは今日ではありません。その日はこれからやってきます。皆さんのご活躍を祈念して、祝辞といたします。
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