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本年4月、大和ハウスグループである大和リース(株)の社長に常務、専務の職を飛び越えて抜擢された。 これまでトップの座は、すべて親会社の大和ハウス出身者であり、同社生え抜きの社長就任ははじめて。しかも52歳という若さは、社全体に躍動感を感じさせる。 資本金217億6000万円余、従業員2165名、前3月期の売上げ1370億円の大企業。 思わず「若くして社長に抜擢された理由は何だったかと思いますか」と、尋ねてみた。 「自分では良く解りませんが、弱音を吐かない、正直に報告し、うそは言わないというところかもしれません。『苦しみは1人で負い、喜びは皆で分かち合え』というのが石橋信夫創業者の教えにありますが、それは私が親からもらったDNAか、石橋信夫創業者から学んだ『わが社の生き方』を読んで自然とそうなっていったのかも知れませんね」と、返ってきた。 昭和54年春、大学卒業時に新日本証券にいた叔父の「いい会社だ」という言葉に後押しされ同社(当時の大和商工リース)に入社した。すぐに富山営業所に配属され、冬の豪雪地帯で営業マンとしてのスタートを切る。同社25周年記念誌史に北陸支店営業係長の肩書で『営業は夢と情熱と義務感』という見出しで『営業は夢で始まり、情熱で発展し、義務感で成功する―これが当社の営業の信念である』と結んでいる。 「営業におけるリーダーはかくありき」という義務感が、社長になった今もますます増幅されているように感じた。 最後に母校に期待するものはと話を向けた。「三識―いわゆる『知識・見識・胆識』というのがありますが、『知識』というのは判断の体系、本を読んだり、人から聞いて学んだ事。『見識』というのは判断力、自分自身の経験によって得られる事。『胆識』というのは行動力、客観的な判断の論理を学び、素晴らしいものの見方を磨き、正しいと信じた事をやり遂げる能力だと思います。大学での学問は知識と見識と胆識の関係を知った上で学ぶものだと思います。『愚者は賢者に学び、賢者は歴史に学ぶ』というように、知識を学ぶのではなく知恵の使い方を学ぶべきで、学校もそうした教育をしていただきたいと思います」と、付け加えられた。 (聞き手=森川義一)
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