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私は29歳で夜間大学を卒業しましたが、今思えば、20代は仕事上の上司、勉強の恩師に恵まれたように思います。 職業会計人を目指した関係上、学生時代は会計学研究部に所属し、もっぱら、クラブ中心に行動していました。青春時代の若き顧問の松本先生との思い出は強烈で、今も時々、損得を離れ当時の仲間と語り合うことがあります。 松本先生がお亡くなりになり、早や15年になりますが、6月7・8日鳥取県の境港、美保関神社・関の五本松の近くの寒村、美保関町へクラブ卒業生有志10名程で乗用車2台に便乗して、島根県の玉造温泉で一泊し先生のお墓参りに行きました。 平均年齢60歳を過ぎた青年が、途中、インターで一服、昼食をとり、旅館“玉井本館”(地下21メートルで温泉噴水)には、われわれ以外は1組のみ。旅館は借切り状態で、おかみさんの話ではこの頃、狸がえさを求め、温泉に入るのだろうか、よく出没するから、かまれないように注意をして欲しいとのことで、ひと夜や、松本先生との思いで話をしました。 先生がお亡くなりになる数日前、朝日新聞の「天声人語」に松本 剛著“略奪した文化戦争と図書”が紹介されたこととか、クラブの仲間と遊びに来た時の思いでの中に、境港は紅ズワイガニの水揚げが日本一、高価な松葉ガニを松本先生の奢りで、何杯も大盛りした皿の一番上に紅ズワイが盛ってあり、色豊かで大変うまそうだったのでいの一番に食べたところ、満腹となり、後で聞くところによると、実は松葉ガニが一番おいしいそうで、しまった、等の話に花を咲かせ、夜はやすき節の実演を見学しました。 帰途、海水と淡水が入り混じる影響か、日本一の漁獲高の“ヤマトシジミ”の取れる全国第6位の“宍道湖”を経由して、島根県特産“わいん”の製造工場見学を兼ねた、なかなか商売上手な「試飲即売館」に立ち寄り、余分な買い物をしましたが、景品売り場で特等賞・ブドウ一箱を頂き、えらい得をした気分に浸り、最後に丹波の白ウサギの物語を思い出しながら、出雲大社へ参拝して帰途につきました。 解説によると「大国主大神をお祭りする出雲大社は「和譲」の後神徳で国づくりをなされた国土を御皇室の御祖先に奉還一国譲りなされて奇しき御神業を成し顕され“しあわせの平和”を導かれて、目に見えない神事の世界を治められる幽冥(神事)主宰大神として、出雲大社にお鎮まりになり、生死ひとつながらに私どもをお守りいただいています」とあり、わが国、神道の神髄・シンボルを表しているだろう大ポールに日の丸がたなびいており、すがすがしい気分を味わいました。 縁の不思議さ、夢を忘れず、過去を懐かしみながらも、事業が永遠に継続するためには何が一番大切な事柄かを模索しながら、厳しい現状を精一杯生きたいものです。 植村祐三(32回) |