2008
 
2008年度
寄稿原稿特集

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夢を売る商売に満足

 JR小倉駅に近づくとすぐ西側に30階建ての超高層ホテルが目に入る。これがリーガロイヤルホテル小倉で、社長を務めるのが40回卒の奥内芳和氏。

 奥内社長の在学中は学園紛争のまっただ中。大阪万博会場のアルバイトで蓄えた資金でハワイへ。そこで見たものはホテルとか教会が町の中心にあって、そこに文化を築いていた。自分もそういう仕事に携わりたいと思うようになり、今のホテルに就職したという。

 当時、大卒業生は金融機関への就職が多く、多くの友人からは「ホテルみたいなしんどいところは止めとけ」と、言われたそうだが「経済も今後はモータリゼイション化して行き、昔の文化も間もなく変わるということが実感で分かっていましたからこの道を選んで良かった」と言う。

 リーガロイヤルホテル本社勤務時代はバブルを経験し、後始末も担当した。ホテル内店舗の閉鎖など苦渋の選択を迫られたが、現在では立ち直り、同ホテルは北九州発展の中核施設として、期待されている。

 現在も、外国人に社長自ら対応することもあるそうだが「私の語学力はB級ですから」と謙遜する。「2年後、小倉記念病院がオープンしたり、トヨタ関連の企業の進出が計画されていて、その受け入れ態勢を作り上げたい」と話す。

 「泊まっている方のあこがれとか夢を的確に掴まないとビジネスチャンスが生まれませんので、そういう意味では、この業界は非常に面白い」と、新米社長のこれからの活躍に期待。

(聞き手=小林真人)

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リーガロイヤルホテル小倉 代表取締役社長
奥内 芳和氏(40回卒)

略歴
昭和25年11月1日生まれ。58歳。西宮市出身。昭和49年3月、経済学部卒。同年4月リーガロイヤルホテルへ入社。平成5年6月財務部長、平成15年6月執行役員。平成15年7月、リーガロイヤルホテル京都執行役員副総支配人。平成16年10月常務執行役員人事部長。平成17年6月、リーガロイヤルホテル本社取締役。平成20年1月から同ホテル社長・総支配人。ご家族を西宮に残して単身赴任。休日にはサイクリングを楽しむなどしているが、いずれも趣味の域に達していないそうだ。