2013
 
誇らしい歴史を90周年、100周年へ

平成25年度大樟会総会が盛大に開催

 学生の祭典大樟祭が開催されている中、平成25年11月3日(日)午前11時より大樟会総会が開催された。今総会は、今年9月に完成したばかりのD館を会場とし、北は北海道、南は鹿児島から約200名弱の同窓生が参加。オープニングセレモニーに続いて感謝状の贈呈、記念講演会が行われた。午後はD館8階の80周年記念ホールで交流レセプションが行われ、1年ぶりに会った旧友との歓談が盛り上がるなど、和やかなひと時となった。

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大勢の熱気の中、旧友との絆を深め合う
記念講演、ホットなテーマを熱心に傾聴

 総会は、午前11時に小林真人常務理事の司会で始まり、グリークラブが学歌斉唱に続いて、大樟会を代表して佐藤武司会長があいさつに立った。

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 佐藤会長は、80周年を記念して寄贈したモニュメントに込めた思いを紹介し、「80年の歴史と伝統は、同窓会としても誇らしい歴史」と称賛。図書館に掲げられた寄付者の氏名について、「卒業生や企業名を見ることで、大経大に行きたいと思ってもらえれば」と述べた。また、90周年、100周年を見据え、「少子化の中、皆様方のご支援ご協力をいただきながら大学とスクラムを組み、学生を増やしてさらに良い大学になるよう支援していきたい」と述べたほか、E館の同窓会事務所について「改修が決定しており、ホッと寛げる同窓会室にしたい」とし、今後さらに同窓会を盛り上げていきたいと意欲を示した。

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佐藤大樟会会長

 続いて勝田泰久理事長は、80周年記念事業での寄付と募金に対する謝辞のあと、「募金で集まった2億6,000万円は、学生の留学のための基金として有効に活用したい」とし、今後について「少子化により私立大学の運営はますます厳しくなる中、教職員の熱意と学生の元気、そして卒業生の活躍があってこそ大経大が発展していくと確信している。これは浪華高商、昭和高商、そして大経大と続いた81年の歴史をふまえ、次のステップに歩んでいきたい」と述べた。

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勝田理事長

 引き続き、コ永光俊学長は「ZEMI-1グランプリや就活フレンドリーディスカッションを見て、大学も学生もどんどん変わってきているのをひしひしと感じる。大学と企業が一緒になって若者を育てることが大事で、この方向は間違っていない」としたうえで、「これからも一年一年積み重ね、2032年には経済、経営の私立大学としてナンバー1になるため、大学改革の王道を歩んでいく」と力強く宣言し、さらなる支援と協力を呼びかけた。

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徳永学長

 このあと、永年にわたり泉南支部長として支部活動や同窓会の発展に尽力され、このたび退任された車野修三氏に、佐藤会長から感謝状が贈られた。

 恒例の記念講演会は、「非関税障壁としての消費税〜米公文書に見る消費税論議〜」をテーマに、経済評論家の岩本沙弓氏(本学客員教授)が、日本の消費税について、アメリカなど海外からは非関税障壁と見られている状況とその背景について解説(別掲)。消費税率の引き上げされるホットな話題とあって、参加者は熱心に耳を傾けていた。

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■記念講演
「非関税障壁としての消費税
 〜米公文書に見る消費税論議〜」

講師/岩本沙弓・大阪経済大学客員教授
(金融コンサルタント・経済評論家)

 大樟会総会において、恒例の記念講演会行われた。テーマは「非関税障壁としての消費税 〜米公文書に見る消費税論議〜」。講師は本学の客員教授・岩本沙弓氏で、日米などの金融機関で外国為替や短期金融市場取引を中心にトレーディング業務に従事した経験から、日本の消費税を非関税障壁と捉えるアメリカへの対応などについて分かりやすく解説していただいた。

消費税を増税しても財政再建は無理

 消費税について様々な議論がありますが、海外から見た視点が欠如しているように思います。といいますのも、消費税を採用していないアメリカにすれば、日本で消費税を引き上げることは非関税障壁を高めるという見方をします。

 消費税は、2014年4月に8%に、さらに2015年10月には10%に引き上げられる予定です。8%に上げてすぐに景気が低迷するわけではなく、2015年にもう一段引き上げがあるため景気的にはもつかもしれませんが、2016年以降、その反動による景気の落ち込みを私は懸念しています。

 消費税を増税する必要性ついて、政府は財政の均衡を挙げています。しかし、それだけで財政再建ができないことは、過去20年の歴史が示しています。なぜなら、法人税や所得税の引き下げという合わせ技のため、消費税を上げても税収が上がらず、また景気低迷で税収が伸びないという複合的な要因もあったと思います。

米が問題視する輸出企業への還付

 1949年にGHQの要請で作られた「シャウプ勧告」では間接税を引き下げ直接税の比率を高めることを勧告し、当時の経団連や財界はそれに敬意を表すると、賛成していました。しかし、現在の経団連は、消費税について欧州の20%水準を視野に入れているようで、間接税である消費税に前向きになっています。

 1960年、GATT(ガット=関税および貿易に関する一般協定)の条項に、フランスが輸出企業に還付を付けてもいいという例外規定を織り込みました。アメリカは反対しましたが、結果的にフランスの思惑通りのルールになってしまったのです。アメリカが何故これを問題にしたかというと、わかりやすくいうとこういうことです。例えばフランスで100万円の車をアメリカに輸出した場合、いまフランスは消費税が20%弱ですから100万円×消費税率20%=20万円が還付され、20万円値引きすることができる。つまり、フランスの車をアメリカで売れば80万円なのに対し、アメリカで100万円の車をフランスで売れば120万円になります。この40万円の差は大きく、アメリカ上院の金融委員会が1970年に作成した報告書には、事の重大性をアメリカが認識し損なったことは失敗だったという記録が残っており、そのためアメリカは深刻な国際収支の悪化に陥ってしまったと指摘しています。

 では、日本はどうなのか。消費税で年間約10兆円の税収があると言われていますが、本当の税収は12.5兆円で、輸出企業がアメリカに輸出すると消費税がかからず、2.5兆円が輸出企業に還付されるので、10兆円ということになります。

海外の視点を意識した対応が必要

 現在、アメリカの通商代表部は毎年、貿易障壁にあたる各国の消費税の状況を記した報告書を発表しています。日本の消費税は今のところ5%と低く問題視されてはいませんが、8%、10%になれば、アメリカのプレッシャーが厳しくなると予想しています。

 私が何故これほど消費税について問題だと言っているかと申しますと、1968年にフランス政府が給与税を廃止する代わりに消費税を引き上げたのに対し、アメリカは直ちに対抗すべきだと言いました。これは"報復措置"で、日本も報復対象になり得ます。

 具体的にどういった報復措置があったのか。1989年に竹下内閣が消費税を導入した時に日米構造協議がスタートし、日本の構造を変えろと要望しました。また、1997年に橋本政権下で消費税が引き上げられた時も、年次改革要望書というのがスタートし、日本に構造改革が求められました。そして、2010年に菅さんが消費税は自民党案の10%を踏襲するという話をしたすぐ後に、日米経済調和対話の交渉が始まりました。

 このように、とかく消費税は国内問題と見られますが、アメリカから見ると非関税障壁があるという意識があり、日本はそうした視点をもって日米交渉をしていくことが重要だと思います。


 

午後は会場をD館最上階の80周年記念ホールに移して交流レセプションがスタート。大勢の参加者の熱気に包まれる中、恒例の鏡開き、乾杯と続き、会場は和やかなひと時が流れた。各テーブルでは、思い出話やお互いの近況を語り合うOB・OGの皆さんの笑い声で盛り上がり、会場はすっかり打ち解けたムードに。またこの日は、北海道や熊本、静岡、愛知、岐阜、三重などの支部の皆さんも駆け付けたほか、各期の皆さんが同期会を開催。さらに16期以前の卒業生も参加するなど、旧交を温めた。そして、レセプションの終盤には全員で学歌、逍遥歌を大合唱。最後は万歳三唱で来年の再会を誓い合った

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まずは鏡開き

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竹内淡路島支部長の乾杯ご発声

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和やかな懇親会会場

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全員で学歌斉唱

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会場を変え2次会へ 29期会の皆さん